ほぼ「会話」だけのコミック、まさかの実写映画化!だって喋るだけでも、最高に面白いから。

男子高校生二人、放課後にまったりと喋るだけ。原作は「別冊少年チャンピオン」にて連載中の同名コミック。ウィットに富んだセリフと独特な“間”のセンスを駆使し、ユニークな会話の面白さだけで読者を惹きつける斬新な漫画だ。瀬戸と内海が並べば「セトウツミ」。メガネをかけたクールな塾通いの内海を演じるのは池松壮亮。元サッカー部でお調子者の瀬戸に扮するのは菅田将暉。いま出演作が後を絶たない実力派二人のダブル主演が奇跡的に実現した。瀬戸と内海と三角関係を繰り広げる高校のマドンナ・樫村役は人気急上昇中の中条あやみ。監督は『さよなら渓谷』でモスクワ国際映画祭審査員特別賞を受賞した大森立嗣。脱力系コンビのバディムービー『まほろ駅前』シリーズでも定評のある演出力で、小さく狭い河原に大きく豊かな世界観を吹き込んだ。

二人が喋っているだけの映画がどうしてこんなに面白いのか。まだ大人になる前の一瞬だけに光る強さと弱さ。取るに足らないことで盛り上がれる勢いも、バカバカしい楽しみも、どうしようもない退屈も、どこかで感じている絶望も、いつかは失われゆく美しさも、あの河原にはすべてがある。

一流のキャストとスタッフが全力で作り上げた無駄話。・・・クスッと笑えて、だけど何だかしんみり胸を打つ。

(C)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013 (C)2016映画「セトウツミ」製作委員会